はじめに

ブラウザというのは、Internet Explorerのように、ホームページを表示するアプリケーションのことです。この ブラウザも、他のアプリケーションと同じく、晴眼者が画面を見ながらマウスで使うように作られていますので、音声ユーザーには使いにくくなっています。
それを、少しでも音声ユーザーに使いやすくするために工夫されたのが「音声ブラウザ」と呼ばれるアプリケーションで、NetReaderも、その音声ブラウザの一つです。

このページでは、高知システムの NetReader を使い始めて間もない人や、これからNetReaderを購入しようと検討している人、または 音声ユーザーのサポートをされている方に向けて、NetReaderの基本的な設定と操作について説明していきます。

実践パソコン環境

OS : Windows7 Pro SP1 32bit
スクリーンリーダー : PC-Talker7 2.11
NetReader:1.35
(2012年4月現在)

1.PC-Talkerの読み上げの設定

PC-Talkerの読み上げの設定の「音声ガイドの設定」で、次の項目にチェックを付けます。

項目の操作をガイドする
項目のコントロール名をガイドする

「音声ガイドの設定」のダイアログボックスは、以下の二通りの方法で開くことが出来ます。
@F12キーで AOKmenuを開き、下矢印キーで「PC-Talkerの設定」を選んで Enterキーを押す。
ACtrlキー+Altキー+F12キーを押し、PC-Talkerの設定メニューを開き、下矢印キーで「音声ガイドの設定」を選んで Enterキーを押す。

2.NetReaderの画面の設定

■ウィンドウの最大化

ノートパソコンの場合は、常に NetReaderのウィンドウを最大化した状態で使用することをおすすめします。
音声での操作にはウィンドウの大きさは関係ありませんが、晴眼者のサポートを受ける時には、ウィンドウが最大化してあった方が晴眼者が操作しやすいためです。

NetReaderのウィンドウを最大化するには、次のように操作します。
@Altキーでメニューを開き、左矢印キーで「システム」に移動します。
A上下矢印キーで「最大化」を選んで Enterキーを押します。
※既に最大化されている場合は、上のメニューを選ぶと、低い音程(その項目が無効な時の読み方)でガイドされます。

●サポート時の注意 :
晴眼者がサポートのため、マウスを使って NetReaderを操作(画面のクリック等)を行なうと、NetReaderは「スクリーンリーダーモード」に切り替わります。
このモードは、表示・操作ともに Internet Explorerと(ほぼ)同じになります。そのため、音声ユーザーには少し使いにくくなります。
マウスを使ったサポートの後には、この後に記している方法で、テキスト画面に切り替えて下さい。

■画面の表示スタイル

NetReaderの画面表示には、テキスト画面・グラフィック画面・分割画面の3種類があります。 全盲のユーザーにおすすめしたいのは、普段はテキスト画面で使い、晴眼者のサポートを受ける時などには、グラフィック画面に切り替える、という使い方です。

テキスト画面とグラフィック画面の切り替えは、Ctrlキー+F6キーで行ないます。 または、表示メニュー → 画面表示の切り替え からサブメニューを開いて、上下矢印キーで それぞれの項目を選択して Enterキーを押します。
それぞれの画面の特徴は以下のとおりです。

●テキスト画面

テキスト(文字)だけの表示で、画像の表示を省略しているため、ページの読み込みと、ページ内のカーソル移動などのキーボード操作が速くてスムースです。

●グラフィック画面

Internet Explorerと、ほぼ同じ画面が表示されます。画像や FLASH Contents がそのまま表示されるため、読込とカーソル移動などの操作が遅くなります。

●分割画面

分割画面は、テキスト画面とグラフィック画面の二つを同時に並べて、一つのNetReaderのウィンドウに表示するスタイルです。
二つの分割された画面の移動には、マウスの操作が必要になるため、この表示スタイルは、あまりおすすめ出来ません。

3.NetReaderの環境設定

NetReaderのさまざまな設定は、「環境」メニューから行ないます。一般のアプリケーションの「オプション設定」にあたるメニューです。

@Altキーでメニューを開き、左矢印キーで「環境」まで移動します(右矢印キーでの移動よりもこちらの方が速いです)。
そこから 下矢印キー または 上矢印キーを押して、目的の項目を選んで Enterキーを押します。

■ホームの登録と変更

「ホーム」というのは、NetReaderを起動した時に、最初に開く画面のことです。ここにどんな画面(ページ)を表示させるかというのは、それぞれの好みもあり一概には言えませんが、私のおすすめは「ウェブ検索ページ」です。
「ホーム」の設定の手順は以下のとおりです。

環境メニューの所で、下矢印キーで「ホームの登録と変更」を選んで Enterキーを押します。
設定のダイアログボックスが開きますので、次の項目を Tabキーで移動しながら設定していきます。

●ホームの種類(ラジオボタン)

・お気に入りページ
「お気に入り」に登録してあるページの一覧が、リンクの形で表示されます。フォルダが作成されている項目は、項目名の後に「メニュー」とガイドされます。

・高知システム開発のウェブ検索ページ
高知システムのウェブ検索ページが表示されます。検索キーワードの入力ボックスと、検索エンジンの選択リスト・検索実行のボタンしか無い、シンプルなページです。ネット検索を利用することの多いユーザーには、このページがおすすめです。

・アドレスを入力
ホームに設定したいページのアドレスを直接入力します。 現在開いているページを指定したい時は、Tabキーで「現在のページを使用」のボタンまで移動して Enterキーを押します。アドレスのボックスに、現在のページのURL(アドレス)が、自動的に入力されます。

●ネットリーダーの起動時にホームを開く(チェックボックス)

ここは チェックを付けます。 チェック有りだと、NetReaderを起動した時に、設定したページが開きます。 チェック無しだと、何も開いていない、つまり何も表示されていない状態で起動します。

●設定(ボタン)

最後に、Tabキーで「設定」のボタンに移動して Enterキーを押します。これで設定完了です。設定は、次回 NetReaderを起動した時に反映されます。

■閲覧オプション

ページの開き方などを設定するメニューです。
環境メニューから 下矢印キーで「閲覧オプション」を選んで Enterキーを押します。設定のダイアログボックスが開きますので、Tabキーで移動しながら設定していきます。

●開いているページに 内容の更新があった場合(ラジオボタン)

ページ(サイト)の中には、常に内容の更新が行なわれているものがあります。そうしたページで、更新をその都度反映させるかどうかを選択・設定する項目です。

・反映を確認する
更新を反映するかしないかの確認メッセージが表示されます。

・反映しない
更新があっても反映しません。 F5キーの更新コマンドにより手動で反映したい場合に選択します。

・反映する
更新があるたびに自動的に反映します。 ページの読み上げ中に更新があると読み上げも自動的に中断します。

高知システムの推奨設定は、「反映する」または「反映を確認する」になっていますが、更新が頻繁に行なわれているページ(サイト)では、この設定だと、まともに読み上げや操作が出来なくなる場合があります。
私は、「反映しない」に設定しておいて、必要な時だけ F5キーを押して更新しています。

●リンク先を 別のネットリーダーに開く場合は 実行を確認する(チェックボックス)

リンク先を別のウィンドウで開くように規定されているページがあります。その場合に、その旨の確認メッセージを表示するかどうかを設定する項目です。
ここは、チェックありをおすすめします。確認メッセージによって、もう一つ NetReaderのウィンドウが開いていることを、ユーザーが意識することが出来るためです。

■読み上げオプション

NetReaderの画面を、どのように読み上げるかを設定するメニューです。
環境メニューから 下矢印キーで「読み上げオプション」を選んで Enterキーを押します。設定のダイアログボックスが開きますので、Tabキーで移動しながら設定していきます。

●開くと同時に タイトルを読み上げる(チェックボックス)

ページを開くと同時に、そのページのタイトルを読み上げます。これによって、どんなページが開いたのかを知ることが出来ます。
なお、Altキー+F1キーを押すと、現在 開いているページのタイトルとURLを読み上げます。

●パスワードを読み上げる(チェックボックス)

会員制のサイトにログインする時などに、画面上の入力ボックスでは、●や*などの隠し文字が使われていることが多いですが、その文字を音声で読み上げるかどうかを設定する項目です。
チェックを付けておくと、入力した文字を確認することが出来るというメリットがある反面、近くに人がいる場合、パスワードなどを聞かれてしまうというデメリットもあります。 パソコンを使う環境に合わせて設定して下さい。

●矢印キーで 全文読みを停止する(チェックボックス)

右Shiftキーを押すと、カーソル位置から全文読みを開始します。読みを停止する場合、普通は Escapeキーを押しますが、矢印キーでも読みを停止させることが出来る様になり、便利です(右Shiftキーと矢印キーは位置が近いので、片手で操作出来ます)。

●カーソル移動時 フォームでは 操作キーをガイドする(チェックボックス)

ここにチェックを付けると、ページ内のフォーム、チェックボックスやラジオボタン・コンボボックス(ドロップダウンリスト)などにカーソルを移動した時に、そのフォームをどのように操作するのかが音声ガイドされます。
最初はチェックを付けておき、慣れてきてうるさく感じるようになったらチェックを外して下さい。
※フォームについては、この後の方で説明してあります。

■標準のブラウザにする

「標準のブラウザ」というのは、HTML文書に関連付けされたプログラムということですが、ここでは、MyMailなどのメールソフトや、MyEditからURLを開く時に、どのブラウザが起動するようにするかの設定という意味で使っています。
一般的には「既定のブラウザ」と呼ばれていて、Windowsでは通常、Internet Explorerが設定されています。

@Altキーでメニューを開き、左矢印キーで「環境」まで移動します。
A上矢印キーを押して「標準のブラウザにする」を選んで Enterキーを押します。
B「標準ブラウザに設定」というガイドがあります。これで設定完了です。
※この項目が「標準のブラウザを解除する」となっていたら、既に標準のブラウザに設定されていますので、あらためて設定する必要はありません。
また、標準のブラウザを解除したい時は、ここで Enterキーを押します。

4.NetReaderのキー操作

NetReader(テキスト画面)の、基本的なキー操作について説明します。

■ページ内のカーソル移動

●カーソル位置から全文読み

右Shiftキー … 全文読みの開始
Escapeキー … 全文読みの停止

ブログやニュース記事など、文章を続けて読んでいきたい時に向いています。

●段落の移動

下矢印キー … 次の段落へ
上矢印キー … 前の段落へ

●文節の移動

右矢印キー … 次の文節へ
左矢印キー … 前の文節へ

●一文字(ひともじ)ごとの移動

Ctrlキー+右矢印キー … 次の文字へ
Ctrlキー+左矢印キー … 前の文字へ

●ページの先頭と末尾への移動

Ctrlキー+Homeキー … ページの先頭へ (Ctrlキー+FNキー+左矢印キー)
Ctrlキー+Endキー … ページの末尾へ (Ctrlキー+FNキー+右矢印キー)

※ページの末尾へ移動した時に、最後の文字や文節まで移動しない場合は、右矢印キー またはCtrlキー+右矢印キーを押して移動します。

●20の倍数単位で 行を移動

PageDownKey … 20行 進む
PageUpKey … 20行 戻る

●Tabキーによる移動

Internet Explorerの操作と同じく、リンク文字とフォーム(*後述)を移動します。
ページ内を素速く移動することが出来る反面、リンクとリンクの間にある文字列を読み飛ばしてしまうため、逆にわかりにくくなることがあります。
何度も閲覧しているページで、全体の様子がわかっている場合は、Tabキーで移動し、それ以外のページでは、矢印キーで移動することをおすすめします。

■ジャンプ

矢印キーやTabキーによる移動の他に、NetReaderには「ジャンプ」という機能があります。設定されているキーを押すことによって、ページ内の特定の場所にカーソルを素速く移動(ジャンプ)させることの出来る機能です。

このジャンプ機能は、多数のキーが設定されているため、一度に覚えることは困難です。 そこで、最初のうちは、後述の「拡張メニュー」の中の「ジャンプ」のメニューから実行してみて下さい。
この「ジャンプ」のメニューには、ジャンプ機能のほとんどの項目が収められています。 それ以外の項目は、マニュアルに記述されていますので、そちらを参照して下さい。
とりあえず、ここではいくつかの例だけを紹介しておきます。

●見出し

次の見出し … H
前の見出し … Shiftキー+H

見出しとは、ページの表示に使われているHTML文書の中に、「見出しタグ」として記述されている部分です。見出しが存在しないページもあります。

●エディット

次のエディット … E
前のエディット … Shiftキー+E

フォーム(後述)の中の一つで、一行の文字列を入力するボックスです。自分の名前やサイト内検索のキーワードなどを入力する時に使います。

●コンボボックス

次のコンボボックス … C
前のコンボボックス … Shiftキー+C

これも、後述のフォームの中に出て来ます。用意された項目から選択するリストです。ショッピングサイトで商品のカテゴリを選択する時などに使われます。

5.フォームの操作

フォームというのは、簡単に言うとブラウザ上の部品です。ソフトに、ボタンやエディットボックスなどの部品があり、それを操作していろいろな処理をさせますが、それと同じように、ブラウザ上でユーザーが操作して、その結果をホームページ側(サイト管理者)に送信するためのものです。
サイト管理者というのは、例えばネットショッピングなら そのお店(会社)ということになります。

以下に、主なフォーム(部品)について説明していきます。

■エディット

「エディット 文字入力 Enterで入力」とガイドされます。
このガイドの所で Enterキーを押すと、文字列を入力するためのボックスが開きます。このボックスには 2種類あり、開いた時のガイドで判別します。

●エディット

1行の文字列を入力するためのボックスです。

●テキストエリア

複数行の文字列を入力するためのボックスです。

※エディットを操作する時の注意

カーソルがエディットの所に来ると、実際のガイドでは、エディットの部品の前の言葉を読んでしまいます。
「名前」とか「住所」などの、入力する内容を直接指定する言葉だと問題ないのですが、関係ない「必須」などの言葉を読んでしまうケースがあります。
また、生年月日を入力するエディットでは、次のような形になっているものが多いのですが、エディットの前の言葉を読んでしまうため、本来は「月」を入力するボックスを、「年 のエディット 文字入力」とガイドしてしまうケースがあります。

 □ 年 □ 月 □ 日 
※□ は エディット部品 

こういうケースでは、上下矢印キー(段落読み)と、左右矢印キー(文節読み)で、どういう内容をどういうふうに入力するようになっているのかを、よく確認してから入力するようにして下さい。

●入力補助機能(オートコンプリート)

一行だけの文字列を入力する部品 エディットには、「オートコンプリート」という、ユーザーの入力を補助してくれる機能が備わっています。
これは、これまでにエディットに入力した文字列の履歴を表示して、その中から選択することによって、入力を楽にしてくれる機能です。

例えば、自分の住所が「東京都千代田区大手町一丁目10番20号 方連荘101号室」だったとします。この住所を、いちいち手作業で入力しているのは大変です。そこで「オートコンプリート」の出番です。

@最初は、住所を手作業で入力します。これで履歴に残ります。
A次に入力する時には「東京」とだけ入力します。
※一文字以上の文字を入力しないと、この機能は使えません。
B下矢印キーを押します。すると、先頭に「東京」の付く入力候補(履歴)が タテ一列に表示されます。
C上下矢印キーで目的の項目を選択して Enterキーを押します。これで、エディットの入力欄に、目的の文字列が入力されます。
※この機能をキャンセルする時は、Escapeキーを押します。履歴の一覧が閉じて、元の状態に戻ります。

*履歴の削除
入力候補(履歴)が多くなってきたり、人に知られたくないものがあったりする場合は、履歴を削除することが出来ます。
削除したい履歴の先頭の文字、または適当な文字を入力してから、下矢印キーを押して履歴を表示させます。
上下矢印キーで 削除したい項目を選んで Deleteキーを押します。これで不要な履歴が削除されます。

■コンボボックス

一般には、「ドロップダウンリスト」と呼ばれています。Spaceキーを押すと、あらかじめ用意された項目がタテ一列に並んだリストが表示されます。
例えば、都道府県を選択するコンボボックスなら、北海道から沖縄県までの都道府県、生年月日の生まれた月を選択するコンボボックスなら、1月から12月までの月が一覧に表示されます。
コンボボックスの操作は、次のように行ないます。

@「…の コンボボックス Spaceで選択」とガイドされたら、Spaceキーを押します。リストの一覧がタテ一列に表示されます。
A上下矢印キーで、目的の項目を選んで Enterキーを押します。これで、選択した項目が ボックスの中に入力された状態になります。

■ラジオボタン

いくつかの選択肢から、ひとつの項目を選択するための部品です。その項目が選択されると ○ の中に 小さい黒丸が表示されそれがラジオのボタンに似ているところから、ラジオボタンと呼ばれています。
代表的なものは、性別を選択するラジオボタンです。「男性」と「女性」の選択肢からどちらかを選択するようになっています。
また、ネットショッピングでは、支払い方法の選択にも使われています。こちらは、クレジットカード・銀行振込・代引きなどの選択肢から選ぶようになっています。

実際の NetReaderの読み上げでは、ラジオボタンを「ラジオ」とガイドします。時には、「性別 ラジオ1 オン 男性」と、どの選択肢が選択されているかを読む時もあります。
ラジオボタンは、普通は あらかじめ項目のどれか一つが選択された状態になっているので、最初の項目が選択された状態になっていると、その項目も合わせて読み上げるようになっているためです。

ラジオボタンの項目の選択は、その項目にカーソルを合わせて、Spaceキー または Enterキーを押します。項目の移動は、主に上下矢印キー または 左右矢印キーで行ないます。
ラジオボタンは、用意された複数の選択肢の中から、一つだけしか選択することが出来ません。どれか一つを選択すると、他のものは全て選択されていない状態になります。

例えば、あなたが女性で、ラジオボタンの読み上げが「性別 ラジオ1 オン 男性」となっていたとします。その時は、右矢印キー または 下矢印キーを押して次の項目(選択肢)に移動します。
「女性 ラジオ2」と読みますので、Spaceキー または Enterキーを押します。「女性 ラジオ2 オン」とガイドされ、女性の項目が選択されたことがわかります。

■チェックボックス

チェックボックスは、ソフトの設定のダイアログボックスなどにあるものと同じ部品です。 「〜ですか?」とか「〜しますか?」というような、相手の問いかけに「はい」か「いいえ」で答えるものです。
チェックがついている状態は「はい」、ついていない状態は「いいえ」を表しています。チェックボックスのチェックをつけたり、外したりするには、Spaceキーを押します。

音声では、チェックボックスの内容、例えば「規約に同意する」などのあとに、それぞれ「チェック」「チェック なし」と読んでガイドされます。
※「チェック あり」とはガイドされないので、慣れないうちは注意が必要です。

6.ページ内の検索

NetReaderの便利な機能の一つに「ページ内の検索」があります。
この機能は、Internet Explorerにもありますが、PC-Talkerでは「仮想カーソル読み」と言って、実際の Internet Explorerのカーソル位置のテキストを読んでいるのではないため、検索結果にカーソルが移動していても、その箇所を読むことが出来ません。
しかし、NetReaderでは、カーソル位置と読みが連動しているため、検索結果のテキスト位置にカーソルをジャンプさせて、その箇所を読むことが出来ます。
手順は以下のとおりです。

@Altキーでメニューを開き、右矢印キーで「編集」に移動します。
A下矢印キーで「ページ内の検索」を選んで Enterキーを押します。「ページ内の検索」のダイアログボックスが開き、「検索する文字列」と音声があります。
※ショートカットキーは、Ctrlキー+F です。
B検索文字を入力するエディットにフォーカスされていますので、検索したい文字列を入力します。
このエディットは、これまで入力した文字列の履歴が保存されていますので、下矢印キーを押して表示される文字列の中から選択することも出来ます。
※読み上げた文字列が選択された状態になっていますので、Enterキーなどを押す必要はありません。
CTabキーを押して、「完全一致で検索する」のチェックボックスに移動します。チェックのオンオフは、Spaceキーを押して切り替えます。
*参考:完全一致による検索については、こちらで説明しています。
DTabキーを押して「実行」のボタンに移動して Enterキーを押します。ページ内に該当する箇所があれば、そこにカーソルがジャンプします(ダイアログボックスは閉じます)。 見つからない時は、コンッ とエラー音がします。
E最初にカーソルがジャンプした所が、目的の箇所ではなかったり、見つからなかったりした場合は、以下のショートカットキーを押して、検索を続行することが出来ます。
F3キー(次を検索) … 現在のカーソル位置よりも後ろ(下)を検索
Shiftキー+F3キー(前を検索) … 現在のカーソル位置より前(上)を検索
※この操作は、編集メニューからも実行することが出来ます。

*完全一致による検索とは
※「完全一致」というのは、アルファベットの大文字 / 小文字・ひらがな / カタカナ・記号の種類など、検索文字と完全に一致するものだけを対象とする検索方法です。
完全一致で検索すると、対象を絞り込めるメリットがある反面、検索語があいまいな場合は、見逃してしまうデメリットがあります。
例えば、「shop」と 小文字で入力して検索するとします。ここにチェックがついていると、小文字の「shop」しかヒットしません。チェックを外して検索すると、大文字の「SHOP」もヒットします。

●検索文字の履歴の削除

検索のダイアログボックスで表示される、これまで検索した文字列の一覧を削除するには、「実行」のボタンから さらにTabキーを押して「履歴削除」のボタンに移動して Enterキーを押します。

7.拡張メニュー

拡張メニューというのは、高知システムの用語で、一般的には、コンテキストメニュー または右クリックメニューと呼ばれています。
拡張メニューを開くには、次のいずれかのキーを押します。
・Applicationキー
・Shiftキー+F10キー
・Altキー+K

拡張メニューは、Altメニューのように、タテ一列にメニュー項目が並んでいますので、上下矢印キーで移動しながら選択します。
そして、必要に応じて、右矢印キーでサブメニューを開いて、上下矢印キーでサブメニューの項目を選択し、Enterキーで実行します。
※サブメニューがあるものは、メニュー項目の後に「メニュー」とガイドがあります。

拡張メニューには沢山の項目が用意されていますが、その中で特に便利なものを、ここで紹介します。

■ジャンプ

前の方で書いた「ジャンプ機能」の、ほとんどのメニューが、この中に収められています。
上下矢印キーで「ジャンプ」にカーソルを合わせて、右矢印キーでサブメニューを開き、上下矢印キーでサブメニューの項目を選択します。
サブメニューの中には、さらにサブメニューが用意されているものもありますので、音声ガイドを良く聴いて操作して下さい。

■ページURLのコピー

現在 開いているページのタイトルとURL(アドレス)を、クリップボードにコピーします。
このメニューにはサブメニューがありますので、上下矢印キーで「ページURLのコピー」を選択した後、右矢印キーでサブメニューを開き、続いて 上下矢印キーでサブメニューを選択して下さい。
サブメニューは、次の二つです。
・タイトルとURLのコピー … URLとページのタイトルの両方をコピーします。
・URLのみコピー … URLだけをコピーします。

※タイトルとURLのコピーを実行してから、MyEditやメール本文の作成画面などに、そのデータを貼り付けると、次のような形になります。

初心者の 初心者による 初心者のための音声パソコン小技集 http://talk-pc.sakura.ne.jp/

この時、カーソル位置は 〜jp/ の後ろになっています。そこで、Ctrlキー+左矢印キーを押します。
すると、カーソルが http の h の所にジャンプします(戻ります)。
続いて Enterキーを押すと、次のように改行されて 2行に別れます。

初心者の 初心者による 初心者のための音声パソコン小技集
http://talk-pc.sakura.ne.jp/

ページタイトルの後ろには、半角スペースが付加されていますので、連続読みさせても、聞きづらくなりません(半角スペースの所で一瞬音声が切れるので)。

■リンクURLのコピー

カーソル位置のリンク文字と、リンク先のURLをクリップボードにコピーします。カーソルがリンクの所にある時にだけ実行出来るメニューです。
サブメニューと操作は「タイトルとURLのコピー」と同じです。

・リンク文字とURLのコピー
・URLのみコピー

■コピー

ページ内の範囲選択した部分を、クリップボードにコピーします。
事前に全て選択(Ctrlキー+A)した場合は、ページ内の全ての内容をコピーすることが出来ます。
NetReaderのテキスト画面では、表示されているページをテキストファイルのように扱うことが出来るためです。

─本文 ここで終わり─