初心者の 初心者による 初心者のための  音声パソコン小技集
日本語変換辞書 Microsoft-IME

このページでは、ふだん日本語の入力や変換に使われている辞書  Microsoft-IMEの効率的な変換や、単語の登録/削除などについて、説明いたします。
■Microsoft-IMEのユーザー辞書への単語の登録
■ショートカットキーを使って効率的に変換する
■Microsoft-IMEのユーザー辞書(登録単語)のコピー
■Microsoft-IMEのユーザー辞書に登録した単語を削除/編集する

Microsoft-IMEのユーザー辞書への単語の登録

ふだん日本語を入力していて、漢字に変換できるのは、あらかじめ 「Microsoft-IME」という辞書が組み込まれているからです。
この辞書は、ふたつの辞書から成り立っています。
1.システム辞書=最初から単語が登録されていて、それに基づいて変換を行います。
2.ユーザー辞書=自分で単語を登録していって、それに基づいて変換を行うように出来るものです。
ここでは、2.のユーザー辞書に単語を登録する手順を紹介いたします。
この作業には、日本語の入力と変換が出来るアプリケーションが必要になります。
ここでは、なじみがあって、操作のしやすいMyEditを使うことにします。
※MyEditの他にも、日本語入力が可能なアプリケーションであれば、 なんでもOKです。
たとえば、「メモ帳」や「MS Word」、それに「MyMail」の本文入力画面でも可能です。

1.MyEditを起動します。
※半角/全角Keyを押して、日本語入力がオンになっているかどうか、一応 確認して下さい。

2.登録したい単語を入力して、SpaceKeyを押して変換します。

3.ここでは例として、次の単語を登録します。

東京都葛飾区亀有公園前派出所

4.変換の結果が、間違いないかどうか確認して、EnterKeyを押して確定します。

5.確定した文字列を範囲選択して、コピーを実行します。

6.CtrlKey+F10Keyを押します。
すると、Microsoft-IMEの辞書メニューが現れます。
※ただし、この段階では何も音声はありません。

7.下矢印Keyを押して項目を選びます。ここではじめて音声が出ます。
「単語/用例登録 W ウインドウ」のところで、EnterKeyを押します。

8.単語登録のダイアログボックスが開きます。
「読み:のリッチエディット 文字入力 Y」
と音声がします。
ここは、単語の読み、つまりこの文字を入力してSpaceKeyを押したら、先ほどコピーした文字列=「東京都葛飾区亀有公園前派出所」と変換されるようにするための文字を 入力します。
ここでは、


りょうさん

と入力することにします。
最初に、半角/全角Keyを押して「日本語変換モード」にしてから、 「りょうさん」と ひらがなで入力して、そのままEnterKeyを押して確定します。

9.TabKeyを押して、次のボックスの「語句」に進みます。
※ここで、「タブ」と発声する場合がありますが、気にする必要はありません。
このボックスには、すでに先ほどコピーした単語が入力されています。
一応、左右矢印Keyを動かして確認してみて下さい。

10.確認したら、TabKeyを押して先に進みます。
「登録(R)のプッシュボタン 確認 R」
という所で、EnterKeyを押します。
これで登録は完了です。

11.このあと、また「読み:のリッチエディット 文字入力 Y」と音声がします。
これは、続けて登録することが出来るように、また最初の所に戻ってくるためです。
続けて登録する必要が無い場合は、EscapeKeyを押してダイアログボックスを閉じます。
すると、元のMyEditの画面に戻ります。

■結果の確認

登録が完了したら、一応 結果を確認してみましょう。
「りょうさん」と入力して、SpaceKeyを押して、
「東京都葛飾区亀有公園前派出所」
と、変換候補が読み上げられれば成功です。

■さらに効率的に

単語を登録する時の「読み」は、ひらがなだけでなく、アルファベットでもOKです。
この「読み」は、自分でわかればいいので、できるだけ省略した方が効率的です。
たとえば、先ほどの例で言うと、「りょうさん」ではなく、

rs

と省略することが出来ます。
「読み」を入力するボックスで、日本語変換モードにしてから、
rs
と入力して、そのままEnterKeyを押して確定してしまいます。
そのあとは同じ手順で、登録を完了させます。

ショートカットキーを使って効率的に変換する

入力した文字を変換する時は、SpaceKeyを押します。←常識ですね。
その中で「カタカナ」や「ローマ字」に変換したい時には、次の方法がおすすめです。
特に音声ユーザーの場合は、スクリーンリーダーの読みを聞きながら、ひとつひとつ変換候補を探していかなければならないので、時間がかかりますから…。

■操作方法1.ファンクションキーを使う

日本語(ひらがな)で入力してから=
F6 Keyを押す → ひらがなに変換
F7 Keyを押す → 全角カタカナに変換
F8 Keyを押す → 半角カタカナに変換
F9 Keyを押す → 全角英数字に変換
F10 Keyを押す → 半角英数字に変換
※このうち、「F6=ひらがな」は、意味が無いでしょう。
また、「F8=半角カタカナ」は、むしろ使わない方がいいと思います。
特にメール本文などで使うと「文字化け」の原因になります。
※F9・F10、のふたつは、最初に一度押すと「全て小文字」になり、もう一度押すと「全て大文字」、もう一度押すと「先頭の1文字だけ大文字で、それ以降の文字は小文字」になります。
ただし、ローマ字の表記が変化するだけで、英語になるわけではありません。

■CtrlKeyとの組み合わせで、さらに効率的に

上記の操作は、覚えるとけっこう便利です。でも、欠点もあります。
それは、いったんホームポジションから指を離さなければいけない、ということです。
そこで、次のように、CtrlKeyとアルファベットのKeyの組み合わせを使うと、ホームポジションから指を離さずに、効率的に変換することができます。

■操作方法2.CtrlKey + アルファベット

日本語(ひらがな)で入力してから…、
CtrlKey+U を押す → ひらがなに変換
CtrlKey+I を押す → 全角カタカナに変換
CtrlKey+O を押す → 半角カタカナに変換
CtrlKey+P を押す → 全角英数字に変換
CtrlKey+T を押す → 半角英数字に変換
■日本語変換モードで、CapsLockKeyを押して、「英数入力モード」にした場合は、次のようになります。
F8 または、CtrlKey + I を押す → 全角に変換
F9 または、CtrlKey + O を押す → 半角に変換
※それぞれ、最初に一度押すと「全て小文字」になり、もう一度押すと「全て大文字」、もう一度押すと「先頭の1文字だけ大文字で、それ以降の文字は小文字」になります。
*おまけ
日本語変換モードで半角スペースを入力する時は、ShiftKey+SpaceKeyをおします。

Microsoft-IMEのユーザー辞書(登録単語)のコピー

Microsoft-IMEのユーザー辞書に登録した単語を、他のパソコンなどにコピーして使うためには、次のように操作します。

1.日本語入力が可能なアプリケーション(たとえばMyEdit)を起動します。

2.CtrlKey+F10Keyを押します。
プルダウンメニューが開きますが、音声はありません。
続いて、上下矢印Keyを動かすと、音声が出て、メニューを読み上げるようになります。
3.下矢印Keyで「辞書ツール」に移動して、EnterKeyを押します。
「Microsoft-IME 辞書ツールの リストビュー 選択」
と音声がしてウィンドウが開きます。

4.AltKeyを押してメニューを開き、右矢印Keyで「ツール」に移動します。

5.下矢印Keyで、「一覧の出力」に移動して、EnterKeyを押します。
「ファイルを開く」ダイアログボックスと同じ形式のウィンドウが開きます。
ファイル名を入力する欄には、既に「output1.txt」と言うような名前が入力されています。

6.「ファイルの場所」の欄=保存するところを、わかりやすい場所、 たとえば、マイドキュメントに変更してから、「開く」のボタンを、 EnterKeyで押します。

7.すると、マイドキュメントの中に、
「output1.txt」
というファイル名で出力され、保存されます。
※その時、進捗状況や書き出した結果がウィンドウに表示されるのですが、音声が出ません。
確認する場合は、CtrlKey+AltKey+Z =全文読みのコマンドを押してください。
書き出しが完了していたら、EnterKeyを押して、このウィンドウを閉じます。

8.AltKey+F4Keyを押して、「辞書ツール」を終了させます。

9.次に、保存した「output1.txt」を、USBフラッシュメモリなどのメディアに、 コピーします。

10.そのメディアを新しいパソコンに接続します。

11.日本語入力が可能なアプリケーション(たとえばMyEdit)を起動します。

12.CtrlKey+F10Keyを押します。
プルダウンメニューが開きますが、音声はありません。
続いて、上下矢印Keyを動かすと、音声が出て、メニューを読み上げるようになります。

13.下矢印Keyで「辞書ツール」に移動して、EnterKeyを押します。
「Microsoft-IME 辞書ツールの リストビュー 選択」
と音声がしてウィンドウが開きます。

14.AltKeyを押してメニューを開き、右矢印Keyで「ツール」に移動します。

15.下矢印Keyで、「テキストファイルから登録」に移動して、EnterKeyを押します。
「ファイルを開く」ダイアログボックスが開きます。

16.先ほどのメディアに保存した「output1.txt」を選択して、 「開く」のボタンを押します。

17.すぐに取り込みが始まり、登録単語の数にもよりますが、数秒から数十秒で取り込みが終わります。
その状況を表すウィンドウは、書き出しの時と同じく、そのままでは音声がありません。
書き出しが完了していたら、EnterKeyを押して、このウィンドウを閉じます。

18.AltKey+F4Keyを押して、「辞書ツール」を終了させます。

Microsoft-IMEのユーザー辞書に登録した単語を削除/編集する

※PC-Talker7 2.03では、この「辞書ツール」の読み上げが改善されており、登録した単語のリストビューが読み上げられるようになっています。
そのため、上下矢印キーでリストビューの一覧から目的の単語を選択して、Altメニューの「編集」メニューから削除や変更が出来る様になっています。 したがって、この項目の以下の記載は、参考程度にお読み下さい。
2011年9月27日

Microsoft-IMEのユーザー辞書に、どんどん単語を登録していくと、そのうちに不要なものや、かえって邪魔なものが出て来たりします。
Microsoft-IMEの辞書メニューの中の「辞書ツール」を使うと、そうした余計な単語を削除したり編集することが出来ます。
ただし、この作業は慎重にお願いします。 書き出した登録単語の一覧は、必ずコピーを取っておいて下さい。

■登録単語の一覧を書き出す

「MyEdit」や「メモ帳」など、日本語入力が可能なアプリケーションを起動します。
CtrlKey+f10Key を押して、Microsoft-IMEの辞書メニューを開きます。
(この時点では音声がありません)
下矢印Keyを押して、「辞書ツール」を選んで、EnterKeyを押します。
「辞書ツール」が起動して、
「Microsoft-IME 辞書ツールのリストビュー 選択」
と音声がします。
AltKeyを押してメニューを開き、右矢印Keyで「ツール」まで移動します。
下矢印Keyで「一覧の出力」を選んで、EnterKeyを押します。

「ファイルを開く」ダイアログボックスと同じようなウィンドウが開きます。
ファイルの名前の欄には、あらかじめ「output1.txt」というようなファイル名が入力されています。
TabKeyを押して、
「ファイルの場所:のコンボボックス 選択 I IMJP8_1」
という場所に移動します。
ここは、辞書の一覧を、どこに保存するかを指定する所なのですが、そのまま指定された場所、
C:\Documents and Settings\ユーザー名\Application  Data\Microsoft\IMJP8_1
に保存してしまうと、後で作業する時にわかりにくいので、マイドキュメントに変更しておきましょう。
上矢印Keyを押して、「マイドキュメント」を選んで、EnterKeyを押します。
そこから、ShiftKey+TabKeyを押して、「開く」のボタンまで戻って、EnterKeyを押します。
すると、書き出しと保存が実行されます。これは数秒〜数十秒で完了します。
この時に、「停止のプッシュボタン 確認 S」という音声がして、 進捗状況を表すウィンドウが開きますが、そのままでは音声で読み上げません。
CtrlKey+AltKey+Z のウィンドウ全文読みのコマンドを押してみて下さい。
少しわかりにくいかもしれませんが、進捗状況や単語の数などを読み上げます。
書き出しが完了していたら、そのままEnterKeyを押します。
すると、このウィンドウは閉じて、元の「辞書ツール」の画面に戻ります。
AltKey+F4Keyを押して「辞書ツール」を、いったん終了させます。

■書き出したファイルを操作して、単語の削除/編集を行なう

「マイドキュメント」やMyFileを起動して、先ほどの「output1.txt」にカーソルを合わせます。
万が一の事態に備えて、このファイルを、他のフォルダやドライブ・メディア(CD-Rやフラッシュメモリなど)にコピーしておきます。
コピーが終わったら、EnterKeyを押してファイルを開きます。
この「output1.txt」というファイルは、中身は普通のテキストファイルです。
最初の数行は、いろいろな情報が書き込まれていて、そのあとに登録された単語の一覧が、 行単位で書かれています。
そこで、削除したい単語の行にカーソルを合わせて、行単位で範囲選択して、削除します。
入力する文字(読み)や、登録単語も、ここで編集することが出来ますが、項目の区切りがタブ区切りになっているので、注意が必要です。
削除や編集の作業が終わったら、上書き保存してから、ファイルを閉じます。

■削除/編集した結果を取り込む

再び「MyEdit」や「メモ帳」を開きます。
先ほどと同じ手順で「辞書ツール」を起動します。
ウィンドウが開くと、最初は「リストビュー」にフォーカスがあります。
そこで、ShiftKey+下矢印Keyを押して、範囲選択を開始します。
「したはし」と音声がするまで、ShiftKey+下矢印Keyを押し続けます。
「したはし」と音声がしたら、Keyから指を離します。
次に、DeleteKeyを押します。
すると、次のようなメッセージが出ます。
「削除のメッセージ 選択された単語を削除しますか?  Yワ はい エンターは いいえ」
アルファベットのY を押すと、登録単語のデータが全て削除されます。

次に、AltKeyを押してメニューを開き、右矢印Keyで「ツール」まで移動します。
上下矢印Keyで「テキスト ファイルからの登録」を選んで、 EnterKeyを押します。
「ファイルを開く」ダイアログボックスと同じようなウィンドウが開きますので、先ほど編集して上書き保存しておいたファイルを選択して、「開く」のボタンを押します。
「停止のプッシュボタン 確認 S」
と音声がして、取り込みの状況を示すウィンドウが開きます。
このウィンドウも音声がありませんので、ウィンドウ全文読みのコマンドを押して確認します。
完了していたら、そのままEnterKeyを押して、このウィンドウを閉じます。
元の「辞書ツール」の画面に戻りますので、AltKey+F4Keyで「辞書ツール」を終了させます。

この作業が終わったら、入力→変換を実行して、編集の結果が反映されていることを確認してみて下さい。
※一般ユーザー=画面が見えて、マウスを使える人は、この「辞書ツール」の登録単語のリストビューから、直接 削除/編集が出来るのですが……。


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■最終更新日:2011年9月27日  © 2008 yanikun.