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Vistaまではあったスタートメニューの「クラシックスタイル表示」のオプションが廃止されてしまいました。
Windows7のスタートメニューは、XPの「XPスタイル」と似た、左右二つのペイン(表示領域)に分かれたものしかありません。そして、復活の予定は無いそうです。
これはクラシック表示のスタートメニューに慣れた音声ユーザーには痛手です。
基本的に縦一列に並んだ項目を上下矢印キーで選択し、必要に応じて右矢印キーでサブメニューを開く、というシンプルな操作スタイルは、XPスタイルのスタートメニューを視覚的に理解することが難しい音声ユーザー(特に初心者)にとっては、理解しやすく操作しやすいものであっただけに、非常に残念です。
※このクラシック表示を実現するソフトがあります。「Classic Shell」というソフトです。
私も、Windows7を使い始めた頃、このソフトを使いました。でも、今は使っていません。理由は、次の二つです。
1.動作が不安定になる時があり、その時 キーボードだけでは復旧できないことがある。
2.将来を考えると、Windows7のスタートメニューに慣れていった方がいい、また 慣れるしかない。
したがって、どうしてもWindows7のスタートメニューになじめず、操作が先に進まない場合などに、一時的なつなぎとして使用することをおすすめします。
幸い、このソフトには、クラシック表示とWindows7のスタートメニューを切り替えて表示させる機能がありますので、これを利用して、徐々にWindows7のスタートメニューに慣れていくことが出来ます。
なお、以前このページに掲載していた、インストールや設定の記述は、データが古くなってきたため、削除しました(2011年9月7日)。
●「Classic Shell」の紹介ページ
窓の杜 - 【REVIEW】Vista/7のスタートメニューをXP風のデザインへカスタマイズ「Classic Shell」
●「Classic Shell」の入手先
Welcome to Classic Shell
XPでは、「すべてのプログラム」の所で右矢印キーを押すと、プログラムの一覧がサブメニューの形で開き、それぞれの項目の所からさらに右矢印キーでサブメニューを開き…という形でメニューの項目を選択していくことが出来ましたが、Windows7ではこの「すべてのプログラム」が変則的なツリービューに変更されています。
「すべてのプログラム」からそれぞれの項目で右矢印キーを押すとツリーの枝が開きます。
下矢印キーで 開いた枝の項目をたどっていきます。ここまでは問題ありません。
問題は、開いた枝の任意の項目で左矢印キーを押した時です。
普通のツリービューだと、1回 左矢印キーを押すと、開いたルートの項目にカーソルがジャンプして、もう1回 左矢印キーを押すと、開いていた枝が折りたたまれて、ルートの一覧に戻ります。
しかし、Windows7の「すべてのプログラム」のツリービューでは、開いている枝の項目で左矢印キーを押すと、右ペインにカーソルが移動してしまいます。
右ペインには「コンピューター」や「コントロールパネル」などの項目があるのですが、いきなり そうした項目を読み上げるので、最初はかなり戸惑うはずです。
もちろん、晴眼の一般ユーザーであれば、カーソルの移動を視覚的に認識出来るので、特に問題はないでしょう。
しかし、スタートメニュー全体の構造を視覚的に認識するのが難しい音声ユーザーには、大きな問題です。
また、この後に記す具体的な操作例でわかると思いますが、キーボードの操作に手間がかかります。
1.Windowsキーを押して、スタートメニューを開きます。
2.上矢印キーで「すべてのプログラム」に移動します。
3.右矢印キーを押すと、「すべてのプログラム」の一覧(ルート)が表示されます。
4.上 または下矢印キーで、一覧から項目を選択します。
ここでは例として「アクセサリ」にカーソルを合わせます。「アクセサリ プラス」と音声がします。
5.右矢印キーを押して、ツリーの枝を開きます。
普通のツリービューだと「アクセサリ マイナス」という音声が聞えるところですが、ここでは音声はありません。これはPC-talker7の問題だと思います。
6.下矢印キーを押していって、開いた枝の項目から「メモ帳」にカーソルを合わせます。
7.その状態から左矢印キーを押すと、「コントロールパネル」と音声がします。
これはカーソルが右ペインに移ってしまうためです。
※この時、右ペインのどの項目に移るかは、ユーザーの環境と設定によって違います。
8.この開いた枝をおりたたむには、上矢印キーを押していって「アクセサリ マイナス」と読む所まで移動しなければなりません。
そこまで移動してから左矢印キーを押すと、元の「すべてのプログラム」の一覧(ツリービュー)に戻ります。
スタートメニューの左側に表示される「よく使うプログラムの一覧」では、プログラムの起動頻度によって表示項目が入れ替わります。
頻度が低いと自動的に削除されるようになっています。
スタートメニューの左側に、常に表示しておきたい項目がある場合には、次のようにします。
1.「すべてのプログラム」などから、目的の項目にカーソルを合わせてApplicationキーを押します。
2.コンテキストメニューの中の「スタートメニューに表示する」でEnterキーを押します。
これで、常にスタートメニューの左側に表示されるようになります。
3.この部分に表示する必要がなくなった場合は、その項目にカーソルを合わせて、Applicationキーを押します。
4.コンテキストメニューの中の「この一覧から削除」で、Enterキーを押します。
※補足
フリーソフトなど、「全てのプログラム」に項目が表示(追加)されないソフトの場合は、「コンピューター」でそのソフトのフォルダを開き、実行ファイル ○○.exe のファイルにカーソルを合わせてApplicationキーを押します。そのあとは同じ手順です。
この時、コンテキストメニューの中に「スタートメニューに表示する」という項目が現れない場合があります。その時は、実行ファイルのショートカットを作成して、そのショートカットの所でApplicationキーを押してみて下さい。
スタートメニューからクラシック表示のオプションが無くなったことは痛手ですが、いつまでも嘆いてはいられません。
代わりに、新たに加わった「プログラムとファイルの検索」を活用して、プログラムやファイルへの素速いアクセスを図っていくことにします。
ここでは、具体的な例を挙げて説明していきます。
Windowsキーを押してスタートメニューを開く戸、「プログラムとファイルの検索」という音声がします。
フォーカスは、検索のキーワードを入力するテキストボックスに合っています。
※最初は、半角入力モードになっていますので、日本語でキーワードを入力する場合は、半角/全角キーを押して切り替えます。
高知システムのソフトを素速く呼び出す
小文字のママで m と入力し、続いて y と入力します。
高知システムのソフトは、「MyMail」「MyFile」「MyEdit」…というふうに、先頭に「My」という文字がつくものが多いので、m y とキーワードを入力すると、結果に高知システムのソフトが、ずらずらっと並んで表示されます。
その中から上下矢印キーで選んで、Enterキーを押すと、そのソフトが起動します。
この m y に続けて、もう一つ文字を入力すると、さらにソフトを絞り込むことが出来ます。
例:
m y e … MyEdit
m y f … MyFile
m y m … MyMail
m y s … MySupport
※NetReaderの場合は、n e t r …というふうに入力していきます。
この文字をひと文字ずつ入力していって、その都度 上下矢印キーで結果を確認して、NetReaderが先頭 または上位に表示されるところで決定します。
●一般のソフトを呼び出す
一般のソフトも、この検索で素速く呼び出すことが可能です。
※下の例は、私の環境でのものであり、インストールされているソフトによって、それぞれ違ってきます。念のため。
例:
o … Microsoft Office
w o r … Microsoft Word
e x c … Microsoft Excel
v o … VoicePopper
は(ひらがな) … パスワード総合管理
ばっくんちょ
ばっくんパック
ドライブのまるごとバックアップ
※ひらがなで入力すると、ひらがな/カタカナ 及び濁音/半濁音は区別されません。
したがって、は と入力すると、は ぱ ば の、ひらがなとカタカナ 全ての結果が表示されます。
●コントロールパネルなどの設定のウィンドウを呼び出す
Windowsの様々な設定を変更したり、操作を行なう時には、主にコントロールパネルを開いて行なうことが多いのですが、コントロールパネルを開いてから、目的の項目を選んでいると、けっこう時間がかかります。
そこで、スタートメニューの「プログラムとファイルの検索」にキーワードを入力することによって、その項目へのアクセスを速くすることが出来ます(万能ではありませんが…)。
例:
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プログラム
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「プログラムと機能」のウィンドウを開きます。
インストールされたソフトの削除(アンインストール)に使うウィンドウです。
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復元
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「システムの復元」を実行するウィンドウを開きます。
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システムの詳細
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「システムのプロパティ」のダイアログボックスを開きます。
視覚効果やパフォーマンス・仮想メモリなど、Windowsのシステムに関する設定を行なうダイアログボックスです。
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サウンド
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「サウンドのダイアログボックスを開きます。
コンピュータのサウンドの再生や効果音などの設定を行なうためのダイアログボックスです。
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管理
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「コンピューターの管理」のウィンドウを開きます。
「システム ツール」「イベントビューワー」「ディスクの管理」などの設定や参照を行なうためのウィンドウです。
Windows7では、WindowsXPの「終了オプション」は無くなっています。したがって、Windowsキーを押してから、アルファベットのUを続けて二回押してシャットダウン、というショートカットキーは使えなくなりました。
※Altキー+F4を押すと、「終了オプション」に似たダイアログボックスが開きます(このダイアログボックスについては後述します)。
Windows7で、Windowsをシャットダウン(終了)させて、パソコンの電源を切るには次のように操作します。
1.Windowsキーを押してスタートメニューを開きます。
2.右矢印キーを押して「シャットダウン」の項目を選択します。
3.ここでEnterキーを押すとシャットダウンされます。
4.さらにそこ(シャットダウン)から右矢印キーを押すと、サブメニューが開きます。
このサブメニューには「スリープ」「再起動」などの項目が、縦一列に並んでいます。
上下矢印キーで各項目を選択してEnterキーを押すか、それぞれのショートカットキー R S などのキーを押すことによって実行します。
※パソコンの機種や設定によって、上記のサブメニューの内容は変わってきます。たとえば「休止状態」があったり無かったりします。
この「シャットダウン」の項目を、他の「スリープ」や「休止状態」などに変更することも出来ます。
1.Windowsキーを押してスタートメニューを開き、すぐにEscapeキーを押してスタートメニューを閉じます。
2.Applicationキーを押します。
3.コンテキストメニューが開きますので、上下矢印キーで「プロパティ」を選んでEnterキーを押します。
4.「プロパティ」のダイアログボックスが開き、「電源ボタンの操作 シャットダウン」と音声がします。
ここは ドロップダウンリストになっていて、「スリープ」の他に「休止状態」「ロ
グオフ」などの項目がありますので、上下矢印キーで 変更したい項目を選びます。
5.選択したら、そこからTabキーを押していって「OK」のボタンまで移動してEnterキーを押します。これで設定完了です。
たとえば「シャットダウン」から「スリープ」に変更すると、Windowsキーでスタートメニューを開き、右矢印キーを押すと そこが「スリープ」になっています。
ここでEnterキーを押すと「スリープ」になります。そして、そこからさらに右矢印キーを押すと、「シャットダウン」の項目になります。
つまり最初の「シャットダウン」と「スリープ」が入れ替わって表示されるようになります。
「終了オプション」と書きましたが、正確には「Windowsのシャットダウン」というダイアログボックスになります。
アプリケーションや設定のダイアログボックスなどのウィンドウが何も開いていない状態で、Altキー+F4を押すと現れます。
このダイアログボックスが開くと、「次の中から選んでください」と音声がします。
最初は実行する動作を選択するドロップダウンリストにフォーカスされています。
上下矢印キーで、「シャットダウン」「休止状態」「スリープ」などの項目から、実行したいものを選んで Tabキーを押します。
すると、そこが「OK」のボタンです。Enterキーを押すと、選択した動作が実行されます。
また、そこからTabキーを押すと「キャンセル」のボタンがありますので、途中でキャンセルしたい時は、そこでEnterキーを押してキャンセルすることが出来ます(Escapeキーでもキャンセルすることが出来ます)。
「ファイル名を指定して実行」は、スタートメニュー→すべてのプログラム→アクセサリの中にあります。
しかし、いちいちここまで開いていくのは面倒です。そこで、スタートメニューに「ファイル名を指定して実行」の項目を表示させるようにします。
1.Windowsキーを押してスタートメニューを開き、Escapeキーで すぐに閉じます。
2.Applicationキーを押してメニューを開き、上下矢印キーで「プロパティ」を選んでEnterキーを押します。
「スタートメニュー」の設定ウィンドウが開きます。
3.最初に「カスタマイズ」のボタンにフォーカスされていますので、そのままEnterキーを押します。
4.設定をカスタマイズするウィンドウが開きますので、上下矢印キーで項目を選択していきます。
「ファイル名を指定して実行 コマンド」という所に、Spaceキーでチェックを付けます。
5.Tabキーで「OK」のボタンに移動してEnterキーを押します。
6.カスタマイズのウィンドウが閉じて、元の「プロパティ」のウィンドウに戻ります。
Tabキーを押して「OK」のボタンに移動して、Enterキーを押します。
これで「ファイル名を指定して実行」がスタートメニューに表示されるようになります。
表示される場所は、「コントロールパネル」の下の方です。
操作としては、Windowsキーでスタートメニューを開き、右矢印キーで「シャットダウン」に移動してから上矢印キーを押した所にあります。
スタートメニューの中に、インターネットの「お気に入り」の項目を、サブメニュー形式で表示させるようにする設定です。
1.Windowsキーでスタートメニューを開き、すぐにEscapeキーで閉じます。
2.Applicationキーを押してコンテキストメニューを開きます。
3.上下矢印キーで「プロパティ」を選んでEnterキーを押します。
「タスクバーとスタートメニューのプロパティ」のダイアログボックスが開きます。
4.「カスタマイズ」のボタンにフォーカスされていますので、Spaceキーを押します。
「カスタマイズ」のダイアログボックスが開きます。
最初に、様々な設定項目がタテ一列に並んだリストビューにフォーカスされています。
5.リストビューの一番上に「お気に入り」の項目があります。チェックボックスになっていますので、チェック 無し になっていたら、Spaceキーを押してチェックを付けます。
※この時、チーン というエラー音のような音がする場合がありますが、気にする必要はありません。
6.Tabキーで「OK」のボタンに移動して、Spaceキーを押します。
「カスタマイズ」のダイアログボックスが閉じて、元のプロパティのダイアログボックスに戻ります。
7.Tabキーで「OK」のボタンに移動して、Spaceキーを押します。
「タスクバーとスタートメニューのプロパティ」のダイアログボックスが閉じます。
8.Windowsキーを押して、再びスタートメニューを開きます。
右矢印キーを押してから、下矢印キーを押して行くと「お気に入り」の項目が表示されています。
サブメニュー形式になっていますので、そこから右矢印キーを押すとサブメニューが開きます。
上下矢印キーでお気に入りの項目を選択してEnterキーを押して下さい。既定のブラウザ(Internet ExplorerやNetReader)が起動します。
#注意:このソフトは、環境によってうまく動作しないことがあります。そしてその場合、キーボードによる操作では、うまく復旧できないことがあります。
フリーソフトは「無料 しかし 無保証」が原則です。不具合など、全て自己責任となります。
また、結局は新しいものに慣れていくしかない、というのも事実です。したがって、このソフトの使用は、あくまでも緊急避難的な使い方にとどめることをおすすめします。
Windows7/VistaのスタートメニューをXP以前のクラシックスタイルに変更することの出来るソフトをここで紹介いたします。
スタートメニューの一覧が縦一列に並んだ状態で表示され、「すべてのプログラム」も、従来のサブメニュー形式で表示されます。
※クラシックスタイルにすると、「すべてのプログラム」は、単に「プログラム」と表示されます。
■ソフトの概要
●ソフト名:Classic Shell
●著作権者:Ivo Beltchev 様
●対応OS:Windows Vista/7/Vista x64/7 x64
※私のWindows7 64bitではうまく動作しませんでした。
●ソフト種別:フリーソフト
●ソフト紹介ページ:
窓の杜 - 【REVIEW】Vista/7のスタートメニューをXP風のデザインへカスタマイズ「Classic Shell」
●入手先:
Welcome to Classic Shell
●ダウンロードページ:
■シャットダウン
このソフトを使って、スタートメニューをクラシックスタイルにすると、「シャットダウン」という項目しか表示されなくなります。
Windows7の標準のスタートメニューのように、右矢印キーでサブメニューを開き、その中から「スリープ」「再起動」などの動作を選択する…ということが出来なくなります。
そのかわりに「シャットダウン」の項目でEnterキーを押すと、
■終了オプション
で紹介した「Windowsのシャットダウン」と同じダイアログボックスが現れます。
上下矢印キーで、「シャットダウン」や「スリープ」「ログオフ」などから動作を選択して「OK」のボタンを押して実行して下さい。
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