はじめに

このページの内容は、私が参加している障害者のパソコン支援グループの勉強会で資料として用意したものを一部再編集したものです。
同じ資料による「ハードウェア編」もあります。そちらは、CPU・ハードディスク・メモリについて簡単に説明したものです。

⇒ パソコンの基礎知識 ハードウェア編 は、こちら

実践パソコン環境

Windows7 Pro 64bit SP1 + PC-Talker7 2.12
Windows7 Pro 32bit SP1 + PC-Talker7 2.12
※2015年1月 現在

ファイル管理とは

パソコンでいろいろな作業をする時には、「ファイル」というものを使います。ファイルというのは、「データのひと固まり」です。

たとえば、「Word」で文字を入力して保存すると、その入力された文字や装飾(書体や太字・色など)が、データのひと固まりとなって保存されます。音楽や画像・動画・ソフトウェアなども、データのひと固まり=ファイルの一種です。

こうしたデータのひと固まり=ファイルは、そのままバラバラな状態で保存していくと、後でそのファイルを使いたいと思った時に、どこにあるのか探すのに苦労することになります。
そこで、同じ種類・関連するグループなどで分類して保存していくことが必要になってきます。

こうしたファイルの整理整頓の作業を「ファイル管理」と呼んでいます。
ここでは、この「ファイル管理」について、出来るだけわかりやすく説明していきたいと思います。

パソコンは「机」

具体的なファイル管理の説明の前に、簡単にパソコンの仕組みを「机」にたとえて説明していきます。もちろん、勉強や仕事をするための、あの机です。

パソコンという机には、上面に作業をするための平らな板=天板があり、その下に引き出しが一つだけ付いています。引き出しというのは、パソコンに搭載されたハードディスク(記憶装置)のことです。
引き出しが二つ以上付いているパソコンもありますが、一般的に使われているパソコン、特にノートパソコンには引き出しは一つしか付いていません。

※厳密に言うと、デスクトップも引き出し(ハードディスク)の一部なのですが、ここでは説明をわかりやすくするために、デスクトップとハードディスクを分けて説明しています。

机の天板=デスクトップ

上面の天板のことを、「デスクトップ」と呼んでいます。読んで字のごとし「机の上」という意味で、いろいろな作業をするための場所です。

ここには、ソフトを呼び出すためのスイッチ(ショートカットアイコン)や、「フォルダ」という小物入れが並んでいます。
実際の机の上に文房具や書類などを沢山並べておくと、作業に支障をきたし、能率が落ちてしまいます。同じことがパソコンにも言えます。机の上=デスクトップは、常に整理整頓を心がけて下さい。

※デスクトップの整理整頓の方法については後で説明します。

引き出しの中はどうなっているの? … ドライブ/フォルダ

はじめに、一般的なパソコンには、引き出し=ハードディスクは一つしか無いと書きました。でも、「コンピューター」を開くと、ほとんどの場合、次のように二つに分かれて表示されていると思います(分かれていないで一つしか表示されない機種もあります)。

ローカル ディスク (C:)
ボリューム (D:)

なぜ、一つの引き出し=ハードディスクなのに、まるで引き出しが二つあるかのように表示されるのかと言うと、引き出しの中に「間仕切り」が入れてあるからです。この「間仕切り」のことを、「パーティション partition」と呼んでいます。

そして、パーティションという大きな間仕切りで仕切られた領域を、「ドライブ」と言います。上で挙げた例にあてはめると、次のようになります。

ローカル ディスク (C:) … Cドライブ(パーティション 1)
ボリューム (D:) … Dドライブ(パーティション 2)

パーティションは、事務所などに置かれている間仕切り=パーテーションと同じで、
場所を移動したり、取り払ったり、増やしたりすることが出来ます。
ただし、パーティションの移動や追加・削除の操作は、知識と経験が必要で、失敗するとデータが消失したり、様々なトラブルを起こす危険があります。
したがって、どうしてもパーティションの変更が必要な場合は、知識と経験を持った人に依頼することをおすすめします。

大きな間仕切りの中を小さな間仕切りで分ける

というわけで、パーティションという大きな間仕切りを操作するのではなく、それよりも小さな間仕切りを置いていくことによって、引き出しの中を区切って、使いやすくしていくことにしましょう。

この小さな間仕切りのことを、「フォルダ folder」と呼んでいます。
「folder」は、もともとは「紙ばさみ」というような意味で、書類や資料などをひとまとめにしてはさんでおくための文房具のことです。

フォルダは、パソコンを使いはじめると既に沢山作られています。
これは、Windowsやいろいろなソフトが、自分の仕事のために必要なもの=ファイルを、フォルダを作ってそこに入れていくためです。

その他に、データを入れるためのフォルダもいくつか作られています。
たとえば「マイ ドキュメント」「マイ ミュージック」などのフォルダがそうです。
さらに、「マイ ドキュメント」などのフォルダの中にも、既にいくつかの小さなフォルダが作られています。

こうした、フォルダの中にある小さなフォルダを「サブフォルダ」と言います。サブフォルダは、時には「子フォルダ」と呼ばれることもあります。

パソコンの間仕切り=フォルダは伸縮自在

実際の机の引き出しには、引き出しの大きさに合わせた大きさと間隔の間仕切りしか置いていくことしか出来ません。
30cm × 50cm の大きさの引き出しに、1メートルの幅の間仕切りを入れることは出来ませんし、百個も二百個もの数の間仕切りを入れることも出来ません。
また、幅 5cm に句切った間仕切りの間には、それ以上の書類を詰め込むことは出来ません。

でも、パソコンの間仕切り=フォルダには、いくらでもファイルを詰め込むことが出来ますし(ハードディスクの容量の範囲内で)、数多くのサブフォルダを作ることも可能です。
フォルダの大きさは決まっておらず、そこに入っているファイルの数と量によって自在に伸び縮みする便利な間仕切りなのです。

パソコンという机の引き出しの中の仕組(まとめ)

ここまでの説明を、とりあえず下にまとめてみます。

1.ハードディスクというパソコンの引き出しは、あらかじめ大きく二つに分かれている(ものが多い)。

2.最初の大きな間仕切りで分けられた所を「ドライブ」と呼ぶ。

3.ドライブの中は、少し小さな間仕切り=フォルダで仕切られている。

4.フォルダの中は、それよりも小さな間仕切り=サブフォルダで仕切られている。

5.ドライブやフォルダの中には、(その容量の範囲内で)いくつでもフォルダやサブフォルダを作ることが出来る。

6.フォルダの中には(ハードディスクやドライブの容量の範囲内で)いくらでもファイルを詰め込むことが出来る。

階層(レベル)

上のまとめにあるように、ハードディスクには、まず大きな領域=ドライブがあり、その中にフォルダがいくつかあり、さらに、そのフォルダの中に小さなサブフォルダがあり、
ドライブやフォルダ・サブフォルダの中に、いくつもファイルが入っているという構造になっています。

この構造のことを「階層構造」と呼んでいます。そして、階層の順番に応じて数字が設定されていて、レベル1 レベル2 レベル3 … と表されます。
※この階層=レベルについては、Explorerの操作の所で、具体的に説明します。

Explorerについて

Windowsパソコンでファイルやフォルダを扱う時は、「Explorer」というソフトを使います。Explorerと言っても、Internet Explorerとは違います。
Explorerというのは、探検家というような意味の言葉です。ですから、Internet Explorerは、インターネットの世界を探検するソフトということになります。
それに対して(Internetの付かない)Explorerは、Windowsパソコンの中を探検し、ファイルを探し、管理するためのソフトです。
このように、ファイル管理を行なうためのソフトを「ファイル管理ソフト」と呼びます。

PC-talkerには「MyFile」という便利なファイル管理ソフトが付属していて、私も愛用しています。
ただし、「MyFile」では実行出来ない操作もありますし、晴眼者や他のスクリーンリーダーを使っている人は「MyFile」の使い方を知りません。
ですから、ここでは Explorerを使ったファイル管理について説明していきます。

「コンピューター」と「ドキュメント」などの違いについて

スタートメニューから「ドキュメント」や「ミュージック」を選んで Enterキーを押すと、それぞれ「ドキュメント」や「ミュージック」のフォルダが開きます。
また、「コンピューター」を選んで Enterキーを押すと、コンピューター全体=ハードディスクやdvdドライブ・USBメモリなどの一覧が表示されたウィンドウが開きます。

この二つは、どちらも同じ「Explorer」のウィンドウです。違いは、「コンピューター」はコンピューター全体を、「ドキュメント」や「ミュージック」は、それぞれのフォルダを開いた状態で起動することです。そして、どちらも 同じソフト=Explorer なので、操作や設定の仕方も同じです。

Explorerに全ての拡張子を表示させる設定

Explorerの設定にはさまざまなものがありますが、ここでは、拡張子を表示する設定だけを紹介します。
その他の設定や操作については、下記のページを参照してください。

Windows7の「コンピューター」 音声ユーザーのためのWindows7の設定と操作

Windows 7の Explorerの初期設定では、一部のファイルの拡張子が表示されていません。それを、全ての拡張子を表示するように、以下の手順で設定を変更します。

1.Altキーを押してメニューを開き、右矢印キーで「ツール」まで移動します。

2.上矢印キーを押して、「フォルダオプション」を選んでEnterキーを押します。
「フォルダオプション」のダイアログボックスが開きます。

3.Shiftキー+Tabキーで「タブコントロール」と読む所に移動して、右矢印キーで「表示」タブに移動します。

4.Tabキーを押して「詳細設定」のリストビューに移動します。

5.上下矢印キーで各設定項目を移動しながら、Spaceキーでチェックをオンオフしていきます。
※「スペース ア オン」と読むのが、チェックがオフの状態です。

6.「登録されている拡張子は表示しない」のチェックを外します。

7.Shiftキー+Tabキーを押して、「フォルダーに適用」のボタンに移動してSpaceキーを押します。
※このボタンは、有効になっていない場合があります。その場合は音声では読みませんので、この手順は省略して下さい。そして別のドライブやフォルダで、もう一度 設定をし直して下さい。

8.「フォルダーの表示のメッセージ この種類のフォルダーすべてについて現在のフォルダーの表示設定を適用しますか? エンターは はい Nは いいえ」
というメッセージが表示されますので、Spaceキーを押します。

9.Tabキーで「OK」のボタンに移動して Spaceキーを押します。これで設定完了です。

ドライブやフォルダの階層(レベル)を確認する

*注:音声ガイドは、環境などにより少し異なる場合があります。

スタートメニューから「コンピューター」を起動します。
「項目ビューのリストビュー ローカル ディスク (C:)」と音声がします。

最初は、ドライブのリストビューにフォーカスが当たっていますので、Shiftキー+Tabキーで、フォルダのツリービューに移動します。
「フォルダのツリービュー フォルダ選択」とガイドされます。
または、「コンピューター マイナス」とガイドされます。

そこから下矢印キーを押すと、「ローカル ディスク (C:) プラス」と音声がします。

次に上矢印キーを押して「コンピューター」にカーソルを戻すと、今度は「レベル1 コンピューター マイナス」と読みます。
これは、ハードディスク全体が「レベル1」の階層であることを示しています。

もう一度 下矢印キーで「ローカル ディスク (C:)」にカーソルを下げると、今度は、「レベル2 ローカル ディスク (C:) プラス」と読みます。

こうしてカーソルを上下させることによって、そのドライブやフォルダが何番目の階層(レベル)にあるのかを知ることができます。

分類するための間仕切り=フォルダを作成する

新たにフォルダを作成するには、Explorer(コンピューター や ドキュメント など)のファイルメニュー、またはコンテキストメニュー(右クリックメニュー)を使用します。

ちょっとしたメモ(覚え書き)をファイルにして保存している方も多いと思いますが、「ドキュメント」の中に、そのままバラバラに保存していると、いざという時に目的のファイルを探すのが大変です。

そこで、例としてここでは、「ドキュメント」の中に「memo」という間仕切り=フォルダを作成します。そして、その「memo」フォルダの中に、メモ(覚え書き)のファイルを移動させて整理していきます。

1.Windowsキーでスタートメニューを開きます。

2.右矢印キーを1回押してから、下矢印キーで「ドキュメント」にカーソルを合わせて Enterキーを押します。
Explorerが起動して、「ドキュメント」のフォルダが開きます。

3.Altキーでメニューを開き、上下矢印キーで「新規作成」にカーソルを合わせます。

4.右矢印キーでサブメニューを開き、上下矢印キーで「フォルダー」を選んで Enterキーを押します。
「新しいフォルダー」という名前のフォルダが新たに作成されます。

5.この時、フォルダの名前はまだ確定しておらず、文字入力が可能な状態になっています(ここで Enterキーを押すと 新しいフォルダー という名前が確定します)。
半角入力(変換 停止)の状態になっていますので、そのまま「memo」と小文字で入力して、Enterキーを押して名前を確定します。

フォルダの名前には出来るだけ半角英数文字を使いましょう

フォルダの名前を、カタカナの「メモ」ではなく、半角アルファベットの「memo」にするのは、後でそのフォルダを探す時に効率を良くするためです。
「コンピューター」や「ドキュメント」などのExplorerを起動して、フォルダやファイルを探す時に、矢印キーで一つひとつたどっていくのはあまりにも非効率で時間がかかります。
フォルダの名前を、半角アルファベットで「memo」と付けていれば、「ドキュメント」を開いてから M のキーを押せば、一発で「memo」のフォルダにカーソルがジャンプします。

※他に M が先頭に付く名前のフォルダがある場合は、一発でジャンプしないケースもあります。その時は、続けて M のキーを押すか、矢印キーでたどっていきます。

※同様に、ファイルの名前も出来るだけ半角のアルファベットにするか、または半角の英数字を先頭に付けることをおすすめします。

注意:ファイル / フォルダの名前に使えない記号

自分でファイルやフォルダの名前を付ける時に、次の記号は使うことが出来ません。

\ / : * ? " < > | (※全て半角記号)

これらの記号は、Windowsシステムが使用しているため、ユーザーが使用することが禁じられています。ただし、同じ文字や記号でも、全角にすれば使用することが出来ます。

「memo」フォルダにメモ(覚え書き)のファイルを移動する

フォルダにファイルを入れる、つまり移動するには、四つの方法があります。

その1:ファイルを切り取って、移動先のフォルダに貼り付ける。

その2:ファイルをクリップボードにコピーして、移動先のフォルダに貼り付けてから、元のファイルを削除する。

その3:ファイルを移動先のフォルダに移動させる。

その4:ファイルを移動先のフォルダにコピーしてから、元のファイルを削除する。

以下、この四つの方法について説明していきます。

ファイルを切り取って、移動先のフォルダに貼り付ける。

1.スタートメニューから「ドキュメント」を起動します。

2.M のキーを押して「memo」フォルダに、カーソルをジャンプさせます。

3.Ctrlキーを押しながら Enterキーを押します。
すると、新しいウィンドウが開いて、「memo」のフォルダが開きます。

4.Altキー+Tabキーを押して、元の「ドキュメント」のウィンドウに戻します。

5.移動させたいファイルにカーソルを合わせます。

6.Ctrlキー+X を押します。
メニューから操作する場合は、Altキーでメニューを開き、右矢印キーで「編集」に移動します。
次に、下矢印キーで「切り取り」にカーソルを合わせて Enterキーを押します。

7.Altキー+Tabキーを押して、「memo」のウィンドウに切り替えます。

8.Ctrlキー+V を押して貼り付けます。
メニューから操作する場合は、Altキーでメニューを開き、右矢印キーで「編集」に移動します。
次に、下矢印キーで「貼り付け」にカーソルを合わせて Enterキーを押します。

9.上下矢印キーを押して、ファイルが移動していることを確認します。

ファイルをクリップボードにコピーして、移動先のフォルダに貼り付けてから、元のファイルを削除する。

この方法の長所は、ファイルが移動先のフォルダにコピーされたことを確認してから、元のファイルを削除するので安心、ということです。
逆に短所は、手間が掛かって面倒なのと、元のファイルを削除し忘れたり、間違って別のファイルを削除してしまったりする可能性があるということです。
ということで、あまりおすすめはしませんが、こういう方法もあるということで。

1.スタートメニューから「ドキュメント」を起動します。

2.M のキーを押して「memo」フォルダに、カーソルをジャンプさせます。

3.Ctrlキーを押しながら Enterキーを押します。
すると、新しいウィンドウが開いて、「memo」のフォルダが開きます。

4.Altキー+Tabキーを押して、元の「ドキュメント」のウィンドウに戻します。

5.移動させたいファイルにカーソルを合わせます。

6.Ctrlキー+C を押します。
メニューから操作する場合は、Altキーでメニューを開き、右矢印キーで「編集」に移動します。
次に、下矢印キーで「コピー」にカーソルを合わせて Enterキーを押します。

7.Altキー+Tabキーを押して、「memo」のウィンドウに切り替えます。

8.Ctrlキー+V を押して貼り付けます。
メニューから操作する場合は、Altキーでメニューを開き、右矢印キーで「編集」に移動します。
次に、下矢印キーで「貼り付け」にカーソルを合わせて Enterキーを押します。

9.上下矢印キーを押して、ファイルがコピーされていることを確認します。

10.Altキー+Tabキーで、「ドキュメント」のウィンドウに切り替えます。
カーソルが元のファイルに合っていることを確認してから、Deleteキーを押します。

11.「ファイルの削除のメッセージ このファイルをごみ箱に移動しますか?」というダイアログボックスが表示されますので、「はい」のボタンで Spaceキーを押します。
これで、元のファイルは「ごみ箱」に移動されます。

ファイルを移動先のフォルダに移動させる。

これは、Explorer(コンピューター や ドキュメント など)のメニューを使って、ファイルを移動する方法です。
手順の説明がとても長いですが、それほど難しい操作ではありません。何回かやっているうちに慣れてきます。

1.スタートメニューから「ドキュメント」を起動します。

2.移動させたいファイルにカーソルを合わせます。

3.Altキーでメニューを開き、右矢印キーで「編集」に移動します。

4.上矢印キーで「フォルダーへ移動」を選んで Enterキーを押します。

5.移動先のフォルダを指定するダイアログボックスが表示されます。
最初は「移動」のボタンにフォーカスが当たっていますので、Tabキーでフォルダを選択するツリービューに移動します。

6.ツリービューに移動したら、上下矢印キーで「ライブラリ」という項目にカーソルを合わせます。
「ライブラリ プラス」と読み上げます。これは、「ライブラリ」というフォルダの中に、さらにその下のフォルダがあることを表しています。これを「サブフォルダ」と言います。
そして「プラス」というのは、サブフォルダがあるけれど、今は表示されていない、ということを表しています。

7.サブフォルダを表示させるためには、「フォルダ名 プラス」と読む所で、右矢印キーを押します。
この場合は「ライブラリ プラス」と読む所で、右矢印キーを押します。

8.すると「ライブラリ マイナス」と、読み方が変わります。この「マイナス」は、「ライブラリ」の中にあるサブフォルダが表示されたことを表します。

9.次に下矢印キーを押して、表示されたサブフォルダを確認していきます。
「ドキュメント プラス」と読み上げます。
その下には、「ピクチャ」「ビデオ」などの項目が並んでいますが、ここでは「ドキュメント」にしか用がないので、ちょっと確認するくらいでけっこうです。

10.「ドキュメント プラス」というのは、先に説明したとおり、「ドキュメント」というフォルダの中に、サブフォルダがあることを表していますので、ここでも同じように右矢印キーをおします。

11.すると「ドキュメント マイナス」と、読み方が変わります。
これも先ほどと同様、「ドキュメント」の中のサブフォルダが表示されたことを表していますので、下矢印キーを押して、表示されたサブフォルダを確認します。

12.すると「マイ ドキュメント プラス」という項目が見つかります。
これは、Windows XP の「マイドキュメント」と同じものです。

13.ここでまた右矢印キーを押して、「マイドキュメント」の中のサブフォルダを表示させます。

14.「マイドキュメント マイナス」と読んだら、下矢印キーを押していって、表示されたサブフォルダを確認していきます。
そして、「memo」の所にカーソルを合わせます。

※ここでは、操作を覚えてもらうために、下矢印キーで一つずつたどっていってもらっていますが、「マイドキュメント マイナス」と読み上げて、サブフォルダが表示されたところで M のキーを押すと、カーソルが「memo」の所にジャンプします。

15.カーソルを「memo」の所に置いたまま、Tabキーを押していきます。
そして、「移動」のボタンに移動して Spaceキーを押します。

これで、目的のファイルが「memo」のフォルダに移動されます。

※お断り:「ライブラリ」は、実体のあるフォルダではなく、仮想フォルダなのですが、説明がややこしいので、ここでは他のフォルダと同じに扱っています。

ファイルを移動先のフォルダにコピーしてから、元のファイルを削除する。

この方法は、上の「フォルダーへ移動」のメニューの代わりに、編集メニューの「フォルダーへコピー」を使ってコピーした後に、元のファイルを削除するものです。 移動とコピーの処理が違うだけで、操作の手順は同じなので、ここでは説明は省略します。

デスクトップの整理

デスクトップの整理のポイント×4

はじめの方に、デスクトップは机の上と同じ、整理整頓を心がけましょう、と書きました。
デスクトップに沢山のアイコンがあると、その中から目的のアイコンを探すのに手間取ってしまい、逆に効率が悪くなってしまいます。
ここでは、具体的なデスクトップの整理の仕方について、四点に分けて説明します。

※「アイコン」というのは、スイッチ または ボタンのようなものと考えて下さい。

1.アイコンの数は、デスクトップ画面のタテ一列に収まるようにする。

デスクトップ上にタテ一列よりも多くアイコンがあると、上下矢印キーだけでは探しきれず、左右の矢印キーも使って探さなければならなくなり、とても非効率です。
そこで、タテ一列に収まるように整理します。
デスクトップのアイコンがタテ一列に収まっているかどうかは、晴眼者に見てもらえばすぐにわかりますが、次の手順で確認することが出来ます。

@Windowsキー+D を押して、デスクトップにフォーカスを移動します。
Windowsのデスクトップは、むかって左の一番上に「ごみ箱」のアイコンが表示されるようになっています。

A上矢印キーを押していって「ごみ箱」のアイコンまで移動します。そこで右矢印キーを押します。
アイコンがタテ一列にしか表示されていなければ、「右端 ごみ箱」とガイドされます。
一番上までいっても「ごみ箱」ではなく別のアイコンを読む場合は、タテ一列ではなく、横方向にもアイコンが表示されています。
また、「ごみ箱」から右にカーソルを移動した時に別のアイコンを読む場合も、横方向にアイコンが表示されています。

2.ファイルの実体はなるべく保存しない。

自分で作成したファイルをデスクトップ上に保存するのは、あまりおすすめ出来ません(一時的な保存を除く)。
保存する場合は、目的のファイルやフォルダのショートカットを作成して、そのショートカットを保存するようにしましょう。
必要があってファイルやフォルダを保存しなければならない時は、その必要がなくなった時にすぐに削除したり移動するようにして下さい。

3.ショートカットアイコンは、フォルダを作ってまとめて格納する。

Windows 7 では、スタートメニューの検索ボックスや、タスクバーなどの機能が拡充されたため、デスクトップにソフトやファイルのショートカットを置いておく必要が、Windows XP よりも少なくなりました。
それでも、そうしたショートカットがデスクトップ上に必要な場合は、たとえば「ShortCut」というようなフォルダをデスクトップ上に作成して、その中に必要なショートカットを入れて整理して下さい。

※デスクトップに新しいフォルダを作成して、アイコンを整理する手順については、後で説明します。

4.不要なアイコンは容赦なく削除する。

ショートカットアイコンは、必要な時にはまた作ることが出来ます。これは使っていない、いらないな、と思ったらさっさと削除してしまいましょう。

Windowsキー+D を押してデスクトップにフォーカスを移動し、上下左右の矢印キーでアイコンを確認し、不要なアイコンがあったら Deleteキーを押します。
「ごみ箱へ移動してもいいですか?」と聞いてくるので、「はい」のボタンを押します。

※下に紹介した方法で「コンピューター」を起動して、そこから削除することも出来ます。

デスクトップに新しいフォルダを作成する

1.スタートメニューから「コンピューター」を起動します。

2.Shiftキー+Tabキーを押して、「フォルダーのツリービュー」と読む所に移動します。

3.「左端 レベルトップ デスクトップ」と読み上げるまで、左矢印キーを数秒間 押しっぱなしにします。

4.「左端 レベルトップ デスクトップ」と読み上げたら Enterキーを押します。
これで、リストビューに、デスクトップのファイルとフォルダの一覧が表示されます。

5.Tabキーを押して「項目ビュー のリストビュー」と読む所が、上記のリストビューです。

6.「ドキュメント」の中で新しいフォルダを作成して、その中にファイルを入れて整理する方法と同じ手順で、デスクトップ上のショートカットアイコンを整理して下さい。

ショートカットの作成

ファイルやフォルダのショートカットを作成する手順は、Windows XPと同じく、Explorerのファイルメニュー または コンテキストメニューの「ショートカットの作成」を実行します。

ただし、作成したショートカットの表示される場所が変更されています。
Windows XPでは、リストビューの一番下に表示されていましたが、Windows 7では、ショートカットの元のファイルの すぐ下に表示されます。

ファイルの削除・ごみ箱

不要になったファイルやフォルダを削除する時は、削除したいファイルやフォルダにカーソルを合わせて、Deleteキーを押すか、メニューから「削除」を実行します。
すると、「このファイル(フォルダ)をごみ箱に移動しますか?」という問い合わせのダイアログボックスが表示されます。

パソコンの「ごみ箱」というのは、不要になったファイル / フォルダをとりあえず入れておくための場所で、皆さんの部屋にあるクズカゴと同じようなものです。
間違って必要な物をくずかごに入れてしまったことに気がついたら、それをくずかごから出してやればいいのですが、ゴミ袋に入れてゴミ収集に出してしまったら、元に戻すことは出来ません。
※それでも復元出来る可能性は残されていて、後述します。

「ごみ箱」に入れたファイル / フォルダを元に戻す

パソコンの「ごみ箱」にも、いったん「ごみ箱」に入れたファイル / フォルダを元に戻すメニューがあります。

1.Windowsキー+D を押して、デスクトップにフォーカスを移動します。

2.矢印キーで「ごみ箱」にカーソルを合わせて Enterキーを押します。
「ごみ箱」の中のファイル / フォルダの一覧が表示されたウィンドウが開きます(このウィンドウも Explorerです)。

3.元に戻したいファイル / フォルダにカーソルを合わせます。

4.Altキーでメニューを開き、下矢印キーで「元に戻す」の項目を選んで Enterキーを押します。
これで、「ごみ箱」の中の カーソルを合わせたファイル / フォルダが、削除(ごみ箱へ移動)する前の場所に戻ります。

「ごみ箱」に入れたファイル / フォルダを完全に削除する。

このファイル / フォルダはもう完全にいらない、という場合は、そのファイル / フォルダを完全に削除してしまいます。

1.「ごみ箱」の一覧から、完全に削除したいファイル / フォルダにカーソルを合わせます。

2.Altキーでメニューを開き、上下矢印キーで「削除」の項目を選んで Enterキーを押します。

3.「このファイルを完全に削除しますか?」という問い合わせのダイアログボックスが表示されますので、「はい」のボタンを押します。

「ごみ箱」の中身を全て削除する

「ごみ箱」のメニューから「ごみ箱を空にする」という項目を実行すると、「ごみ箱」の中身が全て削除されます。

ファイルの完全削除と復元

「ごみ箱」からも完全に削除したファイルはどこに行くのかというと、実はハードディスクの中に残っています。ファイルのデータを完全に消去するのではなく、見えないように隠しているだけなのです。
したがって、ファイル復元用のソフトを使うことによって「ごみ箱」からも削除したファイルを復元することが出来る場合があります。

ただし、こうした復元ソフトには、うっかり削除してしまったファイルを救出することが出来るメリットがある反面、他人に知られたくない個人情報のファイルなどを盗み取られてしまう可能性があるというデメリットの二つの面があります。
そのため、復元用のソフトの他に、逆に完全にファイルのデータを無意味な内容に書き換えてしまい、データを漏らさないようにするソフトもあります。

「ごみ箱」から削除したファイルが使っていたハードディスクの領域は、新たなファイルで上書きして使える状態になります。
そのため、パソコンの操作によりファイルの上書きが進むと、元のファイルのデータは、どんどん失われていきます。
もし、ファイルの復元が必要になった時は、出来るだけパソコンを操作せずに、つまり、データの上書きが進まないうちに、復元の作業をする必要があります。

ただ、ファイル復元のソフトは、必要なファイルのデータがどこにあるのかを探す(スキャンする)のにものすごく時間がかかり、数時間かけても終らない時もあります。
そして、目的のファイルが見つかっても、完全に元の形で復元出来る保証はありません。

結局、ファイルの削除は慎重に、という月並みな結論になります。また、こまめなバックアップも必要です。データファイルのバックアップには、下記のページに掲載してある「ばっくんちょ」をおすすめします。

簡単便利なデータファイルのバックアップソフト「ばっくんちょ」

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