音声ユーザーのためのWindows7の設定と操作
Windows7のメンテナンス

このページの目次です
はじめに
各ドライブの「プロパティ」のダイアログボックスの開き方
デフラグとは
デフラグのスケジュールの変更
スタートメニューから「ディスク デフラグ ツール」を起動する方法
ディスク クリーンアップ
チェックディスク
実践パソコン環境:
Windows7 Pro 32bit + 
PC-Talker7 2.03

「コンピューター」の表示は「詳細表示」になっています。「コンピューター」の表示の設定については、 Windows7の「コンピューター」 のページをお読み下さい。
 

■はじめに

Windows7でのパソコンのメンテナンスは、WindowsXPと同じく、ディスククリーンアップ・ディスクデフラグ・チェックディスクの三つです。
このうち、ディスククリーンアップ・チェックディスクの二つは、ほぼ手順も同じですが、ディスクデフラグ(以下 デフラグと略)が、WindowsXPとは全く違っています。
そこで、まず最初にデフラグについて取り上げ、そのあとに、ディスククリーンアップとチェックディスクの手順について掲載します。
また、それぞれの操作にあたって、各ドライブの「プロパティ」のダイアログボックスを開いて行なうことが多いため、その開き方を最初に掲載し、各項目では手順を省略して記述します。

※なお、WindowsXPでのメンテナンスについては、 パソコンのメンテナンス をお読み下さい。

■各ドライブの「プロパティ」のダイアログボックスの開き方

ここでは、ドライブの「プロパティ」のダイアログボックスを開いて、「デフラグ」「チェックディスク」の操作を実行するためのタブシート「ツール」に移動する方法を説明いたします。

1.Windowsキー+E(echo)を押して、「コンピューター」を開きます。
または、Windowsキーでスタートメニューを開き、右矢印キーを押してから、上下矢印キーで「コンピューター」を選んでEnterキーを押します。

2.「コンピューター」が起動すると、最初はCドライブにカーソルが合っています。ただし、まだ選択された状態になっていません。
そこで、いったん下矢印キーを押してから、すぐに上矢印キーを押します。これでCドライブが選択された状態になります。

3.「Cドライブのプロパティ」を開きます。方法は三通りあります。

@Altキー+Enterキーを押す。
AAltキーを押してメニューを開き、上矢印キーで「プロパティ」を選んでEnterキーを押す。
BApplicationキー またはShiftキー+F10キーを押してコンテキストメニューを開き、上矢印キーで「プロパティ」を選んでEnterキーを押す。

4.「プロパティ」のダイアログボックスは、いくつかのタブシートで構成されています。 このタブシートについての説明は、 設定ダイアログボックスの中のタブシートの操作の仕方 をお読み下さい。
「プロパティ」のダイアログボックスが開く戸、最初は「全般」のタブシートが開いています。ここから「ツール」のタブシートまで移動します。

5.Shiftキー+Tabキーを押します。「全般の選択 タブで決定」と音声がします。
右矢印キーを押すと、「ツール」と読みます。この時に、タブシートは「ツール」に切り替わっています。そこからTabキーを押すと、「ツール」のタブシートの中に入って操作することが出来ます。
※慣れてきたら、Ctrlキー+Tabキーで移動することも出来ます。

■デフラグとは

ここでは「デフラグ」について、基本的なことを説明しています。必要ないという方は、 デフラグのスケジュールの変更  をお読み下さい。

パソコンを使うということは、言い換えればファイル(データ)の読み書きをするということです。
テキストファイルの編集や、音楽ファイルの再生・メールの送受信などはもちろん、インターネットの閲覧の際も、ページから読み込んだインターネット一時ファイルがハードディスク内の所定の場所に格納されます。 加えて、Windows自身が、常にさまざまなファイルの読み書きを、勝手に? 行なっています。
特に、ファイルの書き込みは、整然と行なわれるのではなく、とりあえずハードディスク内の空いている領域に行なわれます。そのため、同じフォルダであったり、関連したファイルであっても、離れた別の場所に保存されます。
また、大きめのファイルは、一つのファイルでありながら、別の場所にバラバラに保存されるという事態も起こります。
こうした事態を、ファイルの断片化(Fragmentation)と言います。 この状態がひどくなると、ファイルの読み書きが遅くなるばかりでなく、ハードディスクへの負担も大きくなり、消耗が早くなります。
断片化は、パソコンを使っていれば必ず起こることで、これを防ぐ手段はありません。ただし、解消する手段はあります。それが、デフラグ(Defragmentation)です。

■デフラグのスケジュールの変更

WindowsXPでは、デフラグはユーザーが手動で実行するものでしたが、Windows7ではデフラグは自動的にバックグラウンドで実行されるものに変更されています(Vistaからそうなったようです)。
詳しくはわからないのですが、Windows7によるデフラグは、一般のデフラグソフトとは実行方式が違い、あまり協力で徹底したものではないようです。
しかし、これはこれでいいと私は思います。デフラグ自体が、ハードディスクに激しくアクセスを行なう作業のため、ハードディスクに負担をかけるからです。
ネット上の、Windows7のデフラグについての説明を読むと、いろいろな操作が書かれていますが、音声とキーボードで操作できる部分は、かなり限定されます。
Tabキーを押したり、Altキーとの組み合わせのキーを押して、どれかの部品を選択しても、すぐに「ディスクの最適化」のボタンにフォーカスが移動してしまいます。
結局、音声とキーボードで、まともに操作することの出来るのは、デフラグのスケジュールの設定くらいです。そして、それだけで十分だと私は考えます。したがって、ここではスケジュールの変更の操作についてのみ記述します。

1.「コンピューター」を起動して、Cドライブを選択して「プロパティ」のダイアログボックスを開きます(Dドライブなど他のドライブでもOK)。
他に、 スタートメニューから「ディスク デフラグ ツール」のウィンドウを開く方法  もあります。

2.「ツール」タブに移動します。そして、Tabキーで「最適化する」のボタンに移動してSpaceキーを押します。「ディスク デフラグ ツール」のウィンドウが開きます。

3.Altキー+Sを押します。すると「スケジュールの変更」のダイアログボックスが開きます。

4.最初は「スケジュールに従って実行する」のチェックボックスにフォーカスされていて、チェックありの状態になっています。ここはそのまま、チェックありにしておきます。

5.Tabキーで移動して行くと、次の3個のドロップダウンリストがあります。上下矢印キーでそれぞれ選択していきます。

頻度…初期設定は「毎週」になっています。個人的には、このままでいいと思います。
日…曜日を選択します。パソコンを起動していることが多い曜日を選びます。
時刻…ここも、パソコンを起動していることが多い時間帯を選びます。

※ここで設定した時間帯に、パソコンを起動していない場合は、次に起動した時にデフラグが実行されます。ですから、この設定に合わせて(無理に)パソコンを起動する必要はありません。

6.そこからTabキーを押すと、「ディスクの選択」というボタンがあります。このボタンを押すと、「ディスクの選択」のダイアログボックスが開きます。
「ディスクの選択」のダイアログボックスには、スケジュールした時間にデフラグを実行するディスクの一覧が、リストビューに表示されています。そして最初は、全てのディスクが選択されています。
ここでチェックをオンオフすると、実行するディスクを選択することが出来ますが、特に設定を変更する必要はないと思います。

7.設定が終わったら、Tabキーで「OK」のボタンに移動してSpaceキーを押します。 「スケジュールの変更」のダイアログボックスが閉じて、元の「ディスク デフラグ ツール」のウィンドウに戻ります。

8.Tabキーで「閉じる」のボタンに移動してSpaceキーを押します。「ディスク デフラグ ツール」のウィンドウが閉じます。

9.最初の「プロパティ」のダイアログボックスに戻りますので、Tabキーで「OK」のボタンに移動してSpaceキーを押します。「プロパティ」のダイアログボックスが閉じます。

■スタートメニューから「ディスク デフラグ ツール」を起動する方法

全てのプログラム→アクセサリ→システム ツール→ディスク デフラグとたどっていけば起動することが出来ますが、あまりに面倒でおすすめ出来ません。
スタートメニューを開き、「プログラムとファイルの検索」のテキストボックスに(日本語入力モードにしてから)、「デフラグ」と入力して、検索結果の一覧から「ディスク デフラグ ツール」を選択してEnterキーを押す方法がおすすめです。

■ディスク クリーンアップ

パソコンを使っていると、いろいろなファイルがハードディスク内に蓄積されていきます。 その中には、必要なファイルだけでなく、不要なファイルも含まれています。
そうした不要なファイルを削除して、ハードディスクの容量を確保するのが、「ディスク クリーンアップ」です。
不要なファイルをそのままにしておくと、処理速度が低下したり、時には不具合を起こすこともあります。定期的に、この「ディスク クリーンアップ」を実行することをおすすめします。

※以下は、はじめてWindows7のパソコンで「ディスククリーンアップ」を実行する時の手順です。そのため、最初にハードディスクの中に、ドライブがいくつあるのかを確認するところから始めています。二回目以降は、目的のドライブを選択して、すぐに実行して下さい。

1.Windowsキー+Eを押して、「コンピューター」を起動します。スタートメニューから開いてもOKです。

2.上下矢印キーで、ハードディスクが複数のドライブに分割されているかどうかを確認します。
「ローカル ディスク」、または「ボリューム」という項目が二つ以上あれば、ハードディスクが分割されています。
一般的には、CドライブとDドライブの二つに分割されている場合が多いですが、メーカーや機種によっては、Cドライブしか無いものもあります。
ハードディスクが分割されている場合は、それぞれのドライブ・ボリュームごとに、クリーンアップを行なう必要があります。
※なお、「システムで予約済み」というのは、Windows7の起動情報と、ドライブ暗号化システム(BitLocker)の情報が格納されている部分です。この部分には触らないようにして下さい。

3.確認したら、上矢印キーでCドライブの所にカーソルを戻します。これでCドライブが選択状態になります。

4.Altキーでメニューを開き、上矢印キーで「プロパティ」を選んで Enterキーを押します。「プロパティ」のダイアログボックスが開きます。最初は「全般」のタブシートが開いています。

5.Tabキーを押して「ディスクのクリーンアップ」のボタンに移動して、Spaceキーを押します。「ディスク クリーンアップ」のダイアログボックスが現れて、次のようなメッセージが聞こえます。

「ディスク クリーンアップのメッセージ (C:)にどれくらいの空き領域を作成できるかを計算しています。この処理には数分かかることがあります。 計算中 エンターは キャンセル」

6.しばらく待っていると、新しいウィンドウが開きます。これが「ディスク クリーンアップ」のメイン画面です。
最初は、削除する項目のリストビューにフォーカスされています。リストビューには、いくつかの項目が、タテ一列に並んでいます。上下矢印キーで移動しながら、削除したい項目に、Spaceキーを押してチェックを付けていきます(最初からチェックが付いている項目もあります)。
基本的には、このリストに挙げられている全ての項目に、チェックを付けて削除しても大丈夫です。
なお、このリストビューの所で CtrlKey+AltKey+下矢印キーを押して行くと、それぞれの項目の説明を読むことが出来ます。

7.チェックを付けたら、Tabキーで「OK」のボタンに移動して、Spaceキーを押します。

8.「ディスク クリーンアップのメッセージ これらのファイルを完全に削除しますか? エンターは ファイルの削除 エスケープは キャンセル」 という確認のメッセージが表示されますので、Spaceキーを押します(EnterキーでもOKです)。

9.新しいダイアログボックスが現れて、ディスクのクリーンアップが始まり、次のようなメッセージが聞こえます。

「ディスク クリーンアップのメッセージ このコンピューターにある不要なファイルを整理しています。ドライブ(C:) をクリーンアップ中」

10.クリーンアップが終わると、メッセージが…何も出ません。上記のダイアログボックスが閉じて、元の「プロパティ」のダイアログボックスに戻ります。
この時「ディスクのクリーンアップ」という、最初に押したボタンにフォーカスが合っているため、このボタンの名前を読み上げる時があります。読み上げたら、Escapeキーを押して「プロパティ」のダイアログボックスを閉じます。
それを読み上げず、よくわからない場合は、CtrlKey+AltKey+数字の2(タスク読み)や、Altキー+Tabキーでタスクを切り替えたりして確認して下さい。そして「プロパティ」のダイアログボックスを閉じます。

11.最初に「コンピューター」で、ハードディスクが複数に分割されている場合は、Cドライブ以外のドライブ、たとえばボリュームDなどにカーソルを合わせて、同じ作業を 繰り返して下さい。

■チェックディスク

ハードディスクは、パソコンの部品の中で最も破損しやすい部品です。ハードディスクが完全に破損してしまうことを「クラッシュ」と言いますが、そこまでいかなくても、部分的に破損してしまうことがあります。その部分を「不良セクタ」と呼んでいます。
「不良セクタ」をそのままにしてパソコンを使い続けると、ファイルが破損したり、Windowsが起動しなくなったり、という重大なトラブルを引き起こします。
「チェックディスク」は、ハードディスクをスキャンして、不良セクタを検出します。そして、その部分を使えなくして、他の健全な部分だけでパソコンを動かすようにします(物理的に修理する機能はありません)。 したがって、定期的に「チェックディスク」を実行することをおすすめします。
※注意:「チェックディスク」は、数分から数十分、時には数時間かかることがあります(その時のハードディスクの状態による)。したがって、時間に余裕のある時に実行するようにして下さい。

1.「コンピューター」を起動して、Cドライブを選択して「プロパティ」のダイアログボックスを開きます。

2.「ツール」タブに移動します。

3.Tabキーを押して「ツール」のタブシートの中に入ります。すると「チェックする」というボタンがあります。ここでSpaceキーを押します。

4.すると、「ディスクのチェック」のダイアログボックスが開きます。最初は「開始」のボタンにフォーカスされています。
そこからTabキーで移動して、次のふたつのチェックボックスを確認します。

ファイル システム エラーを自動的に修復する
不良セクターをスキャンし、回復する

どちらの項目にも、Spaceキーでチェックを付けます。

5.Tabキーで「開始」のボタンに移動してSpaceキーを押します。 すると、次のメッセージが現れます。

「ディスク使用中にそのディスクを検査できません 次回コンピューター起動時にハードディスクのエラーを検査しますか?」

Tabキーを押して「ディスク検査のスケジュール」のボタンに移動してSpaceキーを押します。「ディスクのチェック」のダイアログボックスが閉じて、元の「プロパティ」のダイアログボックスに戻ります。

6.Tabキーで「OK」のボタンに移動してSpaceキーを押します。「プロパティ」のダイアログボックスが閉じます。

7.その後、パソコンの電源を切り、次に起動した時にチェックディスクが実行されます。 そして、チェックディスクが終わると、Windowsが起動します。
すぐにチェックディスクを実行したい時は、スタートメニューから「再起動」を実行します。

チェックディスクが実行されている時は、画面に進捗状況が表示されます。音声で確認することは出来ませんが、近くに晴眼者がいれば、画面を見て確認してもらうことが出来ます。

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■最終更新日:2011年5月1日  © 2008 yanikun.